放射能とワクチン 不安に寄り添う怪しげな「支援者」 対談 開沼博×村中璃子(前篇)

編集部 被ばくとワクチンをめぐってどのようなことが起きているのか、実態を教えてください。

開沼博(以下、開沼) 福島の惨事に便乗する言説によって、二次被害と呼べる問題が明確に出てきています。

 事故直後の「急性期」には、避難する過程で多くの人が命を落としました。放射線の危険性を過剰に煽る報道によって、農業や漁業に従事する人の中に自殺したり、将来への悲観から廃業したりする人が出ました。